極論すると、殆ど全ての高級ボールペンでは、自分好みの替芯を利用することが出来ます。
この記事ではツイスト(回転)式やノック式という、油性インクのボールペン軸向けの利用方法を紹介します。
ちょっとした工夫で済むものから、中には回転機構そのものを撤去してしまうという恐ろしい技を必要とするものまで存在します。
どんなことが必要となるかは、各筆記具メーカーの、それこそ各ボールペン軸によって異なります。
詳しいことは本サイトのトップページで筆記具メーカーを選択し、そこから具体的なボールペン軸を選択して下さい。
ただし私の感覚では、高級ボールペンには筆記具メーカーの純正替芯がピッタリする人が殆どだということです。
そうはいっても私のような例外的な者もいて、この記事はそういった方のために執筆しています。
それでは早速、大体どんな工夫や技であるのかを紹介させて頂くことにしましょう。
純正芯
まずは純正芯というか、筆記具メーカーが販売している替芯を、そのまま利用する方法です。ポイントは、「A社の販売する替芯を、B社の販売するボールペン軸で使用する」です。
よくあるのが、パーカー互換芯(G2芯)です。筆記具メーカーのパーカーが製造する替芯は有名で、G2規格という仕様が公開されています。このG2規格で製造された替芯が “パーカー互換芯” と呼ばれています。
ファーバーカステル、カルティエ、ダンヒル、アウロラ、S.T.デュポンなど、多くの有名メーカーが製造しています。
一方で独自規格を採用している筆記具メーカーも多く、クロス、モンブラン、カランダッシュ、ウォーターマンが代表例となります。
4c芯やプラスチック芯
上記の純正芯はタンク式の替芯が多いです。と、いうことは、それよりも小さい4c芯や細身プラスチック芯に紙などを巻き付ければ、即席替芯として使える場合が多いということです。
筆記具メーカーやボールペン軸によっては、替芯アダプター(リフィルアダプター)というものが販売されていたりします。
またプラスチックの芯の場合、場合によってはペン先部分のプラスチックを少し削る必要があるケースも存在します。
これは筆記具メーカーやボールペン軸どころか、例えば同じモンブランの初期型スターウォーカーでも、販売時期によって状況が異なることがあります。
したがって興味のある方は、本サイトのトップページから各筆記具メーカーの紹介情報を参照して頂けると幸いです。
シグノやSARASA替芯
これは私が最近編み出した技ですけど、余程の趣味人しか手を出さない領域です。
なにしろコンビニや百円ショップで販売されている水性インク(ゲルインク/ジェルインク)の替芯を、ツイスト式のボールペンに装着してしまうのですから。
ちなみに従来だとクロスのボールペンには、三菱鉛筆のSK-8という互換芯を使うか、4c芯やプラスチック芯を使うという方法しか存在しませんでした。(詳細はクロスのボールペン紹介ページをご参照)
しかし今日時点では、「回転機構を取り外して替芯を装着し、鉛筆キャップを購入or自作して利用」という荒技も考案されています。
さすがの私も普通のボールペンであれば躊躇しますが、ちょうど手頃なシャープペンシルがあったので挑戦してみました。
ちなみにこのシャープペンシルは0.9mmなので、クロスの永久保証でさえ部品切れで対応不可なのです。だからこそ、「回転機構を取り外す」というアr技を思いついたのかもしれません。
しかし意外なことに、これが恐ろしく快適なのです。さすがはクロスのボールペン軸といったところでしょうか。
そんな訳で今のところ強引ですけど、「全てのボールペン軸で好きな替芯を使用可能っ!」と無理やり言い切れるような状況です。
まとめ
以上の通りで、極論すると、殆ど全ての高級ボールペンでは、自分好みの替芯を利用することが出来ます。
なんか「コロンブスの卵」のように、「力技を使って無理やりこじつけているだろう!」と言われれば、「Yes!」という返事になります。
しかし故障不可能となった筆記具を再生させることが出来るなど、庶民には嬉しい技であるのも事実です。
えっ?
「なんでそこまでして高級ボールペンを使いたいのか?」ですって?
それはコンビニのボールペン軸だとゴム部分がYシャツの胸ポケットに引っかかったり、満足しきれないからだったりします。
それに特に最近の私にとっては、筆記具は数時間以上も連続使用する必須アイテムです。武士にとっての刀のようなものです。
長いこと愛着を持ってバリバリと使いたいと妥協を失くすと、高級ボールペンで自分好みの替芯を利用するという結果に至るのです。
ただし最初に申し上げた通りで、私のYシャツの胸ポケットに常備されているモンブランのマイスターシュテュックには、純正芯が装着されています。
いつでもどこでも、誰かに貸しても満足して書いて貰うという条件だと、純正芯が最適解となります。
たかがボールペン一本と言っても、なかなか奥が深いですね。
それでは、今回はこの辺で。ではまた。
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記事作成:四葉静