ようやく悲願を達成しました。
クロスのローラーボール・ボールペンにおいて、ノック式SARASA CLIPボールペンのジェルインクを装着できたのです!
おまけに油性ボールペン替芯の三菱鉛筆ジェットストリームや、Bicボールペン替芯の装着にも成功しました。
今回はセンチュリー2だけですが、クロスのローラーボール・ボールペン替芯の形状から判断して、他のクロス製品にも適用可能なように見えます。
また、もちろん4c芯の替芯も全く問題なく利用できています。
今回はクロスのローラーボールで利用可能な互換替芯を紹介させて頂きます。
クロスは口金部分が細い
まずクロスのボールペンを利用していて感心するのは、ボディ(本体軸)の口金部分と替芯がぶつかって音を立てないことです。これはペン先の口金部分が細くなっており、遊びを出来るだけ排除しているということです。
逆にいうと、三菱鉛筆SARASAやZEBRAシグノといったコスパ良いプラスチック替芯を利用できません。2019年11月には0.5mm替芯が販売開始されていることだし、素直にクロスから純正芯を購入するのが良いでしょう。
(そのようにクロスのサイトでは記述されていますが、どうも市場には出回っていないように見えます)
ただし私のように日本製ノック式ボールペンに慣れている者にとっての希望は、「さすがに安物のプラスチック製ではないボディ(本体軸)で、使い慣れたシグノ、SARASA、HITEC-C等を使いたい」です。別にクロスの高級ブランドである点に惹かれている訳じゃありません。
そうなってくると、なんとかしてクロスのローラーボールに日本製の替芯(別に生産地は問わない)を装着しようという話になります。以下は、現時点で成功している替芯の状況です。
4c芯の替芯
最近では多色ボールペン用の金属替芯として、4c芯という規格が存在します。この規格に準拠した替芯やボールペン(ローラーボール)を製作することで、ユーザーが自分好みの選択を出来るようになります。
実際にはメーカーによって微妙な差異が存在しますけど、基本的には「金属の棒」です。下記画像のように、適当な紙をクルクルと巻いてやれば、それだけで「お手軽替芯」の出来上がりです。
ちなみに私が調べた範囲では、現時点ではZEBRAのSARASAとパイロットのHITEC-Cのみです。いずれも問題なく、クロスのセンチュリー2というローラーボールタイプのボールペンに装着出来ています。
(ペン先に何か付いているように見えるのは、ペン先の遊び調整のためのセロテープ切れ端です)
ただし4c芯は何本も試してみましたが、どうも旧式な4c芯の場合は品質が安定していません。特に開封直後の時点では、しばらくの間はビックリする程のインクフローでした。
低粘度油性インクのジェットストリームにも4c芯が存在しますけど、こちらも今一つ利用開始時のインクフローが安定しないという印象です。
またコスパの点でも4c芯は微妙でして、私のような「単なるヘビーユーザー」には、かなり敷居が高かったりします。
ジャンボ替芯
そこで本レポートの目玉となる、ジャンボ替芯(リフィル)を「無理やり互換芯にしてしまう」計画です。
ご覧の通りで、ノック式ボールペンのシグノやクロスのジャンボ替芯(リフィル)は、クロスのローラーボールの純正芯と良く似ています。互換芯として利用できないのは、ペン先の根元部分のプラスチックです。
そこで画像のように、カッターなどで慎重に先端部分を削ります。そうすると、無事にクロスのローラーボールタイプのボールペンでも、ジャンボ替芯を利用できるようになります。
ちなみにセンチュリー2に装着しているジャンボ替芯ですが、画像のようになるまで削る必要はありません。ギリギリまで削ってあるのは、もともとはモンブランのマイスターシュテュック油性ボールペン用に製作した替芯だからです。
なお今回使用したのは、どこの文房具店でも販売しているSARASA CLIPとシグノです。SARASA替芯にはZEBRA JF0.4 JAPAN 1909と印字されています。シグノにはUMR-83と印字されています。
私が購入したのは、0.4mmのブルー・ブラックと0.38mmのブラックです。SARASAやシグノは各人が好む太さを選択できるので、快適です。慣れれば加工もそんなに時間を必要とはしません。嬉しいことです。
なおシグノやSARASAの替芯の一部は、先端部分がプラスチック本体に浅く埋め込まれている場合があります。そういった点も含めると、加工はまずペン先の細くなったプラスチック部分から始めて、それが完了したらば本体部分を実施することが望ましいです。
実際にやってみようという方向けに、詳細作業を下記記事にまとめておきました。
油性ボールペンの替芯
これは替芯カテゴリーで詳細を解説してあります。
気付いてみれば何ということはないのですが、油性ボールペンの細長いタイプの替芯は、ほんの少しだけ先端部分が引っかっているのです。
大昔に「三段逆スライド方式」を宣伝するTVコマーシャルがありましたけれども、クロスのセンチュリー2も三段逆スライド方式を採用しています。
真ん中の段になっている部分を、プラスチック芯が通り抜けるこが出来ないのです。(てっきり二段しか想定していなかったので、完全に裏をかかれました)
だからペン先から1-2cmあたりの部分を少しだけ削ってやると、無事にクロスのローラーボールペンでも、油性ボールペンのプラスチック芯を利用することが可能です。
上記の画像は、三菱鉛筆ジェットストリームとBicボールペンの替芯です。大した変化ではありませんが、これだけでセンチュリー2にも装着可能となるのです。
まとめ
以上がクロスのセンチュリー2で実際に使用してみた、ローラーボール・ボールペンで利用可能な互換芯です。
米国第45代大統領のトランプ氏もセンチュリー2ユーザーとのことですが、彼はサインペンのような替芯を利用しているとのことです。
SARASAの1.0mmタイプでも相当太く書けるので、私も1.0mmを装着してみようかと思案中です。
ちなみにトランプ大統領はブラックラッカーですけれども、私が所有しているのはメダリストです。どちらも30g程度なので、ポケットに入れて気軽に持ち歩けます。持った時のバランスも良く、スラスラと鉛筆や万年筆のような感覚で書けます。
なおジャンボ替芯(リフィル)は無事に成功しましたけど、細めのプラスチック芯は成功していません。こちらは先端部分を少し削った程度では無理であり、職場の事務用ボールペンの替芯を流用するような真似は出来ません。
なかなか互換芯というのも、難しいものです。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:四葉静