主に男性の社会人向けのボールペンとして、私が最もオススメするのが “クロスのアベンチュラ油性ボールペン” です。
一昨日になって半年ぶりに、我が家のお嬢様から奪還することに成功しました。
その使いやすさやコストパフォーマンスには、驚異としか表現が思い浮かびません。クロスは入門用として製品化しましたけれども、これほど使いやすいボールペンは数える程しかありません。
今回は改めて、このクロスのアベンチュラ油性ボールペンの “良さ” を紹介させて頂くことにします。
アベンチュラとは
クロスというとクラシックセンチュリーといった鉛筆みたいなボールペンが、100年くらい前から有名です。そのクロスですが、最近になっていろいろなモデルのボールペンを製品化しています。
米国を代表する筆記具メーカーなので、最近の大統領たちの多くがクロスのボールペンを使用しています。かつてJ.F.ケネディがモンブランを使っていた時代とは、大きく変わったような気がしています。
さてそのクロスが入門用と位置付けて販売しているのが、アベンチュラという油性ボールペンです。かつてはプレゼントとしてクラシックセンチュリーが使われることが多かったですけれども、最近はアベンチュラが人気となっています。
冒頭画像でモンブランのスターウォーカー油性ボールペンと比較してみても、画像で甲乙を付けるのは難しいでしょう。
クリップ部分が少し強度的に弱いですけれども、分厚い布地に挟み込むと、クリップが緩くなってしまう程度です。大切に扱えば問題ありませんし、普通に使っていても緩くなるようなトラブルは皆無に近いです。
(我が家の場合はお嬢様が段ボールに無理やり引っかけるという荒技を駆使したので、クリップ部分の構造が在来型クロスと異なることに気付いた次第です)
それにしてもブルーを選んでみましたけれども、落ち着いた色合いがオシャレです。サイズも少しだけ大きめに感じられますが、重量が24gと軽いので気になりません。
ともかく自然に握って書ける太さは、大変に快適です。高級ボールペンの最高峰とも呼べる、モンブランのマイスターシュテュックの代用品として購入なさった方もいるのも納得できます。
そうそう、モンブランのマイスターシュテュックといえば、ル・グランよりは遥かに小さいです。実は半年くらい前にル・グランを借用する機会があったのですが、ともかく大きかったです。
私は数時間連続して筆記することもありますけれども、この軽さならば大丈夫そうです。というか、3時間ほど使って全く問題ありませんでした。
何でクロスがアベンチュラを開発したのかは、私には全く理解できません。もうこれだけあれば、他のボールペンは必要ないような気持になって来ます。クロスは、自分で自分の首を絞めているような気もします。
そのくらい、クロスのアベンチュラはよく出来たボールペンです。それにお値段もお手頃価格なので、失くしたりする心配も無用です。
ちょっとした工夫
さてこのように本格的な高級ボールペンと真っ向勝負してしまうアベンチュラですけれども、さらに快適に利用することが可能です。
それは自己責任になってしまいますけれども、格安ボールペン用の替芯を、アベンチュラでも利用可能に出来るのです!
本当はクロスの純正芯が格安価格となってくれれば嬉しいのですけれども、ボールペンの替芯は高級モデルも普及モデルも共通です。したがってアベンチュラでもタウンゼントのような書き味を味わえるのですが、数本の替芯でアベンチュラを購入できる程です。
方法1:替芯の先端を削る
人間というのは、鍛えればいろいろなことが出来るようになるみたいです。まず私が編み出しのが、替芯の先端を削る方法です。
これはクロスのように、替芯のペン先が特別に細いボールペンに有効な技です。替芯のペン先は鉄や銅などの合金に過ぎないので、ヤスリで削ってしまうのです。
まんべんなく丸く削ると言うのは時間を必要としますけれども、やってみると結構正確に丸く削ることが出来ます。替芯のペン先部分は大半が合金なので、遠慮なく削ることが出来ます。
ただしこの方法の最大の欠点は、「ともかく加工に時間を必要とすること」です。替芯1本で8km書けるようなカランダッシュ・ゴリアット芯ならば挑戦する価値がありますけれども、すぐに使い切ってしまうような細軸の替芯に時間を費やすのは空しいです。
まあ最近は三菱鉛筆ジェットストリームでも0.28mmといったオトクタイプな替芯が登場したので、それならが加工する価値はあるかもしれません。ただし私としては、ちょっとご免こうむりたいところです。
方法2:ボールペンの先端を削る
これは普通の人は考え付かない方法です。しかしその気になると、もっとも貴重な時間を節約できる方法です。
クロスのボールペンの口金の穴が小さ過ぎるのが問題というなら、口金の穴を大きくしてしまえば良いのです。
そうです。先程の替芯ペン先を加工するのに利用可能なダイヤモンド・ヤスリで、口金の穴を拡張してしまうのです。
最初にペン先の口金を、クロスのボールペン本体から取り外します。そして裏側からダイヤモンド・ヤスリで口金の穴を拡張することにより、たとえば三菱ジェットストリームの替芯が、口金の穴を通るように拡張してしまうのです。
ちなみに上記の画像で口金にセロテープを巻いているのは、クロスのボールペンはシッカリとネジ止めされているからです。それからヤスリで削る時に、セロテープが付いていた方が回転させやすいからです。
この作業には30分近くの時間を必要としますけれども、一度やってしまえば、あとはチマチマとした作業を実施することは不要となります。長い目で見ると、オトクな方法です。
それだけではありません。この方法によって、格安ボールペンの替芯選択肢が格段に広がります。
まず先のように、ジェットストリームが使えるようになります。なんと1.0mmというボール径の大きい替芯を、アベンチュラでも利用できるようになります。
それだけではありません。口金の内部空間に余裕ができるので、”ビック” の4色ボールペン用の替芯も利用可能になります。
このBicの4色ボールペンの替芯は侮れません。1年くらい前に病院で署名する時に使う機会がありましたけれども、ともかく使いやすかったです。
その感動さえも呼び起こすBicの替芯が可能となるのです。コスパと書き心地が両立した替芯を使えるのは、非常に嬉しいことです。
あとコスパ的には今一つですけれども、最近は4c芯のSARASA替芯も商品化されています。「価格など関係ありません!」という場合には、このSARASAゲルインクを利用するということも可能です。
そしてこのようなことを書くのも何ですけrども、クロスのアベンチュラはお手頃価格で販売されています。したがって数万円もするようなボールペンとは異なり、あまり躊躇せずに加工に挑戦することが出来ます。
そういえば拡張後に再びクロスの純正芯を使いたい場合は、純正芯のペン先にセロテープを貼れば良いのです。5mm x 5mm 程度で十分でしょう。
そうすれば再び、あの書き心地の良い純正芯を楽しむことも問題ありません。そういう訳で、私は手持ちの相当数のクロスの油性ボールペンを加工してしまいました。
まとめ
という次第で、コスパと実用性をバランス良く実現したクロスのアベンチュラ油性ボールペンは、最近の節約志向の社会人には大変に “良い” ボールペンだと言えます。
もちろん私の場合はモンブランのスターウォーカーがメインとなりますけれども、現在のアベンチュラにはジェットストリーム0.28mmの青芯を装着しているので、けっこう出番が多いです。
何よりも、我が家のお嬢様に半年に渡って略奪されてしまったという点からして、見た目も使い心地も悪くないということを証明してくれています。
興味があったら、ぜひ試してみると良いでしょう。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:四葉静