ジェットストリーム

0.28mmのジェットストリーム・エッジを高級ボールペンで評価

高級ボールペンでジェットストリーム0.28mm

私が水性インク替芯をツイスト(回転)式ボールペンに装着テストしているうちに、業界最高の細さを誇る0.28mmジェットストリームEdgeが話題になっていました。

そこで今回は日本でも屈指のジェットストリーム0.38mmユーザによる、ジェットストリームEdge(0.28mm)の評価レポートをお届けすることにします。

なにせ私、1カ月前まではサイン用のモンブラン・マイスターシュテュック以外では、全てジェットストリーム0.38mmを使っていた超ヘビーユーザーです。

そしてジェットストリーム0.38mmでは完全には満足できなくて、最近はシグノ307のような水性インクを試用テストしていた訳です。

ちなみに0.28mmジェットストリームEdgeの替芯(リフィル)は、全ての高級ボールペンで利用可能です。従来の0.38mmプラスチック芯と完全互換であるおかげで、替芯装着する時に特筆するような話は皆無でした。

強いて言えば、このジェットストリームEdgeの0.28mmがキッカケとなって、カルティエのロードスターやディアボロでもプラスチック芯が利用可能になったことでしょうか。

さて前置きが長くなりましたが、さっそく本題に入ることにします。

使い勝手

一言でいえば、「正しく使えば、書き心地は0.38mmと殆ど変わらない」です。

ジェットストリームEdge-0.28mm-in-伯爵コレクション

私はパーカ互換芯タイプのジェットストリーム0.38mmを5本、プラスチック芯タイプの0.38mmや0.5mmも同程度、そして4c芯では0.5mmを使っています。

この一年間は筆記具に悩まされる事態に何度も遭遇して困っていたので、ボールペンを数十本も購入して、自腹で評価テストしていた訳です。(替芯は… お恥ずかしながら100本以上も机の中で眠っています)

そんな私からすると従来のノーマル版ジェットストリーム0.38mmでも、紙の種類と書き方によっては、ペン先の引っかかりを感じることがありました。

そして低粘度の油性インクと、ペン先のボール径を細くしたおかげで、油性ボールペン特有の「ヌメヌメとした感触」は殆ど感じませんでした。

これがジェットストリームEdgeの0.28mmでは、さらに顕著になっています。たとえるならば「尖った2Hの鉛筆」です。

ちなみに私はいろいろな紙に書き込む人ですけど、最も苦労しているのはKOKUYOの方眼ノートです。

今まで使っていたモレスキンのノートやコピー用紙(再生紙)よりも格段にきめ細かい紙質なので、0.5mmの替芯では滑って使いにくいのです。かといって万年筆だと、抵抗が大きくなり過ぎて “数時間連続メモ” という荒行では腕の筋肉が限界を超えます。

それでダンヒルのサイドカーへ、パーカー互換タイプのジェットストリーム0.38mm芯を装着して仕事していました。

それがジェットストリームEdgeの0.28mmになると、きめ細かいKOKUYOの方眼ノートでさえ「ペン先の引っ掛かり」を感じるのです。

さっそくそのKOKUYOの方眼ノートを1枚だけ破り取り、プラスチック板の上に置いて “書き込みテスト” してみました。

高級ボールペンでのジェットストリームEdge0.28mmの使用結果

横線の上側に書き込まれた文字は、モンブランマイスターシュテュックという高級ボールペンへジェットストリームEdgeの0.28mmを装着したものです。

いつものように筆記具を寝かせて書くクセが出ていたので、インク溜まりのようになっている部分がアチコチに散見されます。

それでも紙と50度くらいの筆記角度で、ここまで書くことが出来ます。「ジェットストリームEdgeの威力、おそるべし」です。

そして横線は油性インクを誇るだけあって、0.28mmなのにキレイに引けています。ゲルインクやジェルインクといった水性インクでは、ここまでキレイには書けません。(たとえシグノ307でも)

真ん中の部分はカルティエのロードスターで、70度-80度くらいで書きました。ジェットストリームEdgeの0.28mmという細いボール径だと、やはり直角に近い角度で書くのが理想的であり、「引っかかり感」やインク溜まりが収まります。

これがジェットストリームEdge(0.28mm)本来の書き味であり、実に快適です。「素晴らしい」の一言です。

ちなみに下記画像が、ジェットストリームEdgeの0.28mmと、ノーマル版ジェットストリーム0.38mmの比較結果です。

こちらも先程と同じく、KOKUYOの方眼ノートを利用しています。紙がふやけているのは、水をかけて “耐水テスト ” したことが原因です。

さて真ん中の青文字はシグノ307水性インクであり、上側と下側に分けて0.38mmと0.28mmを書き込んでみました。画像から、どちらを何で書いているかを判別することは可能でしょうか?

正解を言ってしまうと、上側がジェットストリームEdgeの0.28mmで、下側がノーマルなジェットストリーム0.38mmです。実際に目視すると、なんとなく違いが分かります。

もちろん、私のような拘りを持つ者からすると、書き味は両者で相当異なっています。このボール径による書き味の変化が、油性ボールペンの特徴でしょうか。

と、いいますか、どこかでボール径ごとに成分が異なっていると聞いたような記憶もあります。ユーザにとっては関係ない話ですけど、もしかしたら本当にインクが異なっているのかもしれません。

さて現時点では試し書きした程度ですけど、かつてHITEC-Cが女子高生の間で大流行したように、もしかしたらジェットストリームEdgeの0.28mmも大流行するかもしれません。

なにせ見た目は0.38mmと変らない視認性ですけど、細かい部分をみると0.28mmの特性がハッキリと表れています。インクの太さで文字が潰れている部分がありません。

残念ながら0.38mだと潰れている部分が数か所あります。手帳に極小文字を書き込むならば、文句なくジェットストリームEdgeの0.28mmに軍配が上がるでしょう。

残念なのは、ブルー(青色)が相変わらず私好みでない点と、グリーン(緑色)が存在しないことです。

(まさかとは思いますけど、もしも本気で女子高生に受けるつもりならば、もっと色を豊富にしないと辛いですね)

高級ボールペンへの替芯装着方法

既にカルティエの記事を修正しましたけど、もはやプラスチック芯で使えない高級ボールペンは皆無となっています。

残念なgらクロスは解説記事のように “改造” が必要となるのが悩ましいです。しかしその気になれば誰でも可能な作業です。あとは、どこまでジェットストリームEdgeの0.28mmを使いたいという「覚悟」でしょうか。

それから0.28mmエッジ(SXR-203-28)はノーマルなジェットストリーム0.5mm(SXR-80-05)と完全互換なので、従来の4+1多色ボールペンへ装着することも可能です。

なお老婆心ながら口出ししておくと、多色ボールペンの “ペン先の穴” と、プラスチック替芯の “ペン先の金属部分” には驚くほどの “遊び” が存在します。

これが0.5mm程度ならば、我慢して使うことも可能でしょう。しかし今回は正確なペン先コントロールを必要とする0.28mmです。セロテープの切片を貼り付けたりして、ペン先がグラつかないように工夫するのが良いです。

まとめ

0.28mmのジェットストリーム・エッジを高級ボールペンに装着した評価レポートは以上です。

記事中にも書き込みましたが、ボールペンの構造(ペン先のボールを回転させる)を考えると、紙面と直角に近い角度で書き込むのが理想的です。そうすれば、冒頭で語ったように0.38mmと大差ありません。

ジェットストリームEdgeの0.28mmはボール部分も工夫していますけど、限度というものがあります。私のような万年筆的な使い方にも耐える逸品ですけど、従来以上に書き込み角度には気を配ると良いでしょう。

ともかく、自分で試してみるのが一番ですね。現状ではプラスチック芯ではなくて4c芯並みの価格設定ですけど、それでも所詮はペットボトル飲料の2本分程度です。

そして私にしても低粘度の油性インクを装着した高級ボールペンというよりも、なんだか超高級な尖った鉛筆を使っている感覚に若干近くなっている印象を受けています。

今後実際に使い込んでいくうちに、私の筆記具ライフにどのように影響するか楽しみです。ガンガン使っていってみたいと思います。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:四葉静